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【カーオーディオ・マニア】音の“質”を上げるために「取り付け方」を変更する!

特集記事 コラム
「アウター化」の1例。製作ショップ:オートステーションK2(大阪府)。
  • 「アウター化」の1例。製作ショップ:オートステーションK2(大阪府)。
  • ツィーターのAピラーへの埋め込み加工の1例。製作ショップ:オートステーションK2(大阪府)。
純正スピーカーの音に満足できない場合には、「スピーカー交換」がおすすめだ。音の出口の性能を向上させれば、音の“質”が
ぐっと良化する。そしてその後には、交換したスピーカーの良さをさらに引き出すために、“次の一手”にも挑戦しよう。

“次の一手”はいろいろなアプローチが考えられる。当特集では、それらを1つ1つ紹介してきた。第7回目となる今回は、「取り付け方の変更」という“一手”をクローズアップする。


■スピーカーとしての完成度を高めることで、音質向上を実現!

前回、「デッドニング」について解説する中で、「カーオーディオのスピーカーはユニット単体で販売されていて、その状態ではまだ半完成品である」と説明させていただいた。そして、「“デッドニング”を行うことで、スピーカーとしての完成度を上げられる」ことも説明させていただいた。

実は、スピーカーとしての完成度を上げるためのアプローチが、もう1つ存在している。それが今回取り上げる、「取り付け方の変更」だ。中低音の再生を担当するミッドウーファー、高音の再生を担当するツィーター、それぞれについて、より上級な取り付け方が存在しているのだ。

なお、それらを実行するには“手間”が掛かる。つまりは予算が必要となるが、その“手間”とはすなわち、“スピーカーを作る”作業である。「取り付け方を変更する」ことは、「より高度なスピーカーに作り直す」作業だとイメージしていただきたい。

具体的には、以下のような改造を行うこととなる。ドアに装着するミッドウーファーついては「アウター化」を、ツィーターについては、「Aピラー、もしくはミラー裏への埋め込み」を行うことで、スピーカーの完成度が上がり、聴こえてくる音の質がさらに向上していく、というわけなのだ。


■「アウター化」することで、音がダイレクトに車室内に届けられる。

それぞれついて、さらに詳細に解説していこう。まずは「アウター化」について。

さて、ドアに取り付けるミッドウーファーの入門的な取り付けスタイルは、スピーカーを内張りパネル内に収める方式である。ちなみにこの方式は、「インナーバッフル」とか「インナー」と呼ばれている。

対して「アウター化」とは、スピーカーの取り付け面を内張りパネル面まで立ち上げるスタイルだ。スピーカーの振動板が、目に見える位置まで立ち上がってくるのである。こうすることで、スピーカーから放たれる音が、ダイレクトに車室内に放出されることになる。

カーオーディオプロショップならば、「インナー」で取り付ける場合にもさまざまな工夫を凝らし、最良なコンディションに仕上げてくれるが、そうは言いつつも「インナー」ではスピーカーの性能を100%引き出すことはなかなかに難しい。しかしながら「アウター化」すれば、スピーカーから放たれる音が内張りパネル内に入り込むこともなくなり、情報がロスなく耳に入りやすくなる。この違いは、音に相当に効いてくる。

なお、製作においての難易度も、「インナー」に比べてそれ相応に上昇する。スピーカーを立ち上げる高さを、内張りパネル面とぴったりと合わせることや、内張りパネルとの一体感を出すことなどが難しさのポイントだ。

また、スピーカーを立ち上げるために、取り付ける土台となる「インナーバッフル」を高くしていくわけなのだが、そうすることでこの「インナーバッフル」が“筒状”に伸びていく。“筒”が伸びれば伸びるほど、スピーカーの裏側の音エネルギーの抜けが悪くなっていく。それを是正するための加工も必要となる。

しかし、これらのハードルを上手く越えられれば、サウンドクオリティは一段と向上する。スピーカーの能力を十二分に発揮させたいと考えるなら、「アウター化」は非常に有効な“一手”となり得る。


■ツィーターの取り付け位置を変更することで、ステージの“高さ”や“広がり”を改善可能。

続いては、ツィーターの「取り付け方の変更」について、具体的に解説していこう。

ところで、ツィーターの入門的な取り付け方法と言えば、ダッシュボードの中といったの純正位置に埋め込むか、ダッシュボードの上にポンと置くか、そのどちらかだろう。それぞれの取り付け方には、それぞれメリットがある。前者では、ほとんど加工なしに純正位置に収められるのであれば、手間が少なくてすむこと、インテリアの見た目が変わらないことが利点だ。後者では、手間が少なくてすむこと、そして角度調整がしやすいことが利点となる。

以上の利点を重んじて、そのままの状態にしておくというのはアリなのだが、こと、“音質”にこだわるのであれば、他の選択肢が浮上する。それが、「Aピラー、もしくはミラー裏への埋め込み」、というわけだ。

どのように音に効くのかを解説していこう。1つ目として上げるべきは、「直接音が聴けること」である。ダッシュボードの中に埋め込む場合には、直接音を聴くことができない。しかしながら取り付け位置を変更して直接音が聴けるようになると、ツィーターが発する情報をロスなく受け取れるようになる。さらには、反射による周波数特性の乱れも軽減される。

そして“Aピラー”に埋め込む場合は、「高さ設定の自由度が高い」というメリットも得られる。高さの決定にはいろいろな考え方があり、また車室内の形状によっても条件が異なってくるが、耳の高さあたりまで上げていくと、サウンドステージを目の前に表現しやすくなる。

また“ミラー裏”に取り付ける場合には、「横幅が稼げる」というメリットを享受できる。例えば右ハンドル車の場合、運転席に座ると右側のツィーターが、概ね目の前にあるような位置関係になりがちだ。しかしツィーターを“ミラー裏”に移動させると、ドライバーから見たときの仰角が広がる。そうすることで、サウンドステージの広がり感が出しやすくなるのだ。

このように、「取り付け方を変更」することで、車内の音響的なコンディションが上がっていくのだ。

もしも「スピーカー交換」に踏み切ったら、次にはこの手があることを、ぜひとも思い出していただきたい。もう1度“音が良くなる感動”を味わいたくなったなら、「取り付け方の変更」は、有力な“次の一手”となり得るのだ。

カーオーディオ、“次の一手”。貴方ならどうする? 第7回「取り付け方を変更する!」

《太田祥三》

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